押江込蔵 ANGLER'S BLOG〜釣に魂を込めし勇者たちが集う場所〜

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春の嵐と山の不思議

忙しすぎてblogを書く時間もなかったのですが、今年の初釣りの話と不思議な山の体験談を紹介したいと思います。深い山に分け入ると山はトワイライトゾーン、本当にミステリアスな空間と思います。

 

<初釣りは迫間浦の養殖筏>

#3月中旬のまさに春の嵐の日でした。選べる日の選択肢がなかったので、半日だけでも行ってこようと躊躇うことなく海に浮かんできました。

 

#朝から雨が降っていましたが早朝の気温はそれほど低くなかったのでカッパを着たまま8時ころに1回目の昼寝。予報通り9時ころから北西の強風が吹き出して体感温度は3℃くらい?、雨足も徐々に激しくなってきました。アイスボックスに固定したパラソルがひっくり返って飛ばされそうになり寝てられません。

 

#海の状況も予想どうりで、無反応ですがなぜか苦にもなりません。体を温めるため恒例の手羽先でだしを取ってエースコックのワンタンメンを焚いて食べます。しばらくすると日々の疲れから、また睡魔に襲われます。

 

 11時頃から覚悟を決めてカッパの上に頭からごみ袋をかぶって30分ほど雨ざらしの中を爆睡しました。長い釣り人生でこんな寝方をしたのは初めてです。不思議な感覚で貴重な経験をしました。

 

#突風が吹き始めたので12時過ぎには筏を上りました。時間も早いので、昔よく泊まった南島町を散策します。お気に入りであった宿の前の狸の祠?も無くなっており何かの石碑が立っています。

 

#懐かしい工場も廃墟?になっており、周辺の景色も随分変わっていて時の流れを感じました。

 

#このあと古和浦から大内山周りで下道を走り久しぶりの一富士ラーメンによって勢和多気インターから京都に戻りました。ストレス解消となるような釣行ではありませんでしたが、色々回れて変な満足感を感じました。これもまた良し。

 

 

<雪山の恐怖、間一髪の遭難回避>

#亀岡で一番好きな半国山も登り収めかもしれないと、大好きな赤熊→烏帽子→無名峰→半国山→南ルート→瑠璃渓温泉ルートを訪れました。好きなコースとはいえ5回のうち4回迷った無名峰から牛つなぎ広場への迷路のような下りを無事クリアできるかを考えると前日も緊張から熟睡できませんでした。山行は2月初旬で早朝はガスが出ており気温も終日マイナスであった。ガスって路面凍結気味の幻想的な赤熊登山口の風景。

 

#烏帽子への分岐路を右へ上がる。

 

#途中の密林は30センチほどの積雪であったが難なく烏帽子岳登頂。

 

#この冬も雪に包まれた白鯨(烏帽子岩)に会えた。誰もいない静寂に包まれた烏帽子岳山頂でしばし休憩。

 

#いつ見てもクジラです。次はいつ会えるんだろうと考えながら烏帽子岩の脇腹をなぜてやります。

 

#烏帽子岳からいったん南に下って同じ位の標高の無名峰に上ります。無名峰山頂からのややこしい下りルートも今回はプロトレックの方位計で慎重に方向を定めて微調整しながら下っていくと無事、一発で牛つなぎ広場に辿り着きました。

 この下が牛つなぎ広場です。

 

#牛つなぎ広場から半国山の登りは北斜面で、標高も少し高いため山頂近くは積雪40センチ程ありました。山頂近くの急な斜面は登山靴をけり込んで上っていきます。

 

#11時に山頂です。快晴の半国山が迎えてくれます。周りの景色も最高で、ここまで極めて順調にきました。ランチタイムに20分ほど休憩します。ここから南に下り密林を琉璃渓温泉目指して下山する予定でした。ところがこの後、とんでもない事態に巻き込まれるとは予想だにしませんでした。

 

#南ルートから琉璃系に向かうルートは雪で踏み跡が分かりにくく、二度ほどルートを戻って確認しながらも、何とかなじみの北ルートとの合流点までたどり着きました。時間が早かったので合流点から北ルートを逆行して、雪に包まれたロープの木を見に行こうと進みます。ところが、しばらくすると見慣れぬ景色になってきました。何かおかしいぞ? これ以上進むとヤバイ、戻ろうと思ったのですが、アップダウンのあるややこしい密林の中を簡単に戻ることができません。戻ったつもりがさらに変なところに入り込んいるのがルートトラッキングの軌道からわかります。

 

 普段から選択肢は1本しかない道なきルートで、いつもこの道を外すと厄介なことになるだろうなと思っていたゾーンに入ってしまっていたのです。試行錯誤しながら戻ろうとしますが、GPSで確認するとイメージと逆向きに進んでいたり、さらにプロトレックの方位も不安定で逆方向を示したりチラチラ動いて定まりません。絶対的な信頼を置いていたタブレットGPSがついに敗れたと感じました。

 

 何とか復旧しようと1時間ほどあたりを行ったり来たりしているうちに、完全に密林の中にトラップされたとわかりました。気温はマイナスなのに脂汗が噴出して眼鏡も曇り、最悪の事態に陥ったと感じました。どうすればここから出れるのか、事の重大さに気づきました。ここから琉璃渓側の登山口までは1時間半はかかります。携帯も圏外で、仮に助けをよんだ処でよほどルートを熟知した登山者でなければ、ここまでたどり着くことも容易ではありません。ビバークする用意もないのでマイナス10℃には成る夜を明かすことは不可能です。間違いなく低体温症で雪の中で凍死です。亡くなった親父と山の神様に「助けてくれよ」と祈るしかありませんでした。

 

 すると、何かに導かれるかのように周りの山の地形から照準を定めて西と思う向きに一気に進みます。すると憑き物が落ちたかのように10分ほどで元のルートに服することができ、何とかリンゴ村まで辿り着きました。この間の写真は一枚もなく、いかに切羽詰まって状態であったかがわかります。生きて戻れてよかった!

 

#一息入れてログハウス村を通過し、勝手知ったる沢を遡上して琉璃渓温泉目指します。温泉手前の通天湖は午後4時でも凍結していました。過去最大のピンチで8時間半で19km歩いて運動量も半端ではなく、終日マイナスの気温の中であったので、これほど消耗した登山はなかったです。

 

#暖かい琉璃渓温泉ホテルで一服です。昨年同様、売店で売っていた恵方巻にかじりつきます。ようやく人心地が付きました。

 

#帰ってから、なぜ迷ったのかをルートトラッキングのラインから分析します。

 

#見たくもない迷走の軌跡です。深みにはまっていく足跡を見ていると再び恐怖感がよみがえります。脱出できたのが奇跡のようです。

 

#さらに不思議なのが、リンゴ村に至る足跡がなぜか定規で引いたような直線で結ばれています。あり得ないことです。

 

#以前に歩いた軌跡は決して直線ではありません。これが山道の普通の足跡なのです。

 

#方位計といいGPSといい、自信をもって信頼していた最新機器が全く通用しない不思議なゾーンにはまり込んでいたとしか考えようがありません。親父が一気に引っ張り出してくれたのだと今でも信じています。山の怖さを学習し、登り収めらしい登山でした。

 

<最後に不思議な話をあと二つ>

 

#昨年の12月の登山であるが魔の山、愛宕山の東に位置する半国高山を再度訪れた。非常に難解で厳しい密林登山ルートであるが今回は下山ルートを変えてさらに東の真弓の集落を目指します。最後は周山街道に戻る16kmコースである。

 

 私好みの道なき密林ルートであるが道中は見ごたえのある絶景が迎えてくれます。

 

#ようやくボロボロの看板に辿り着きます。岩谷峠を目指します。二度目なのでドンドン進んでいきます。

 

#ロープ場もどうってことはない。

 

#絶景の急登。

 

#二度目の半国高山登頂。

 

#GPSが正確に山頂を示す。

 

#このあと岩谷峠から東斜面を下って今回の目的地の真弓八幡宮を目指す。これも密林の難路で、道と呼べるようなものはありませんでした。ルートを感覚で何となく認識できないと必ず遭難する様なコースでした。

 

#廃道になってるようで、踏み跡と呼べるようなものはないのですが、ただ所々にずいぶん昔人が歩いたかすかな痕跡を辿って下っていきます。

 

#それでも不思議な木も生えて、来た者しか目に出来ない絶景の数々です。

 

#ようやく人の痕跡の朽ちかけた橋が現れました。

 

#山の斜面から目的地の真弓八幡宮の屋根が見えたときはほっとしました。

 

#静寂に包まれて、おごそかな八幡宮でした。

 

#GPSも正確に軌道を示しています。

 

#周山街道に戻る途中で、細い側道から名前が面白そうであった持越峠に寄り道していきます。

 

#このあとで不思議なことが起こります。持越線の入り口でハンドバックを持った75歳くらいの老婆がやって来ます。なぜこんなところに婆さんがいるのか不思議に思い「どちらに行くのですか」と聞くと「清水寺」に行くという。「この先にそんな寺はなかったが真弓八幡宮という厳かな八幡さんがありますよ」というと、「どの位かかりますか」と聞いてきたので「僕の足で30分です」というと「そうですか」と言ってすれ違った。

 

 ところが持越峠に近づくと200mほど先を白髪の婆さんが歩いているではないか。不思議に思い、ちょうど持越峠で追いつくとやはりさっきの老婆であった。「これからどこに行かれますか」と聞くと家に帰りますといわれるが、その先の集落まではかなり遠く歩ける距離ではない。「僕は周山街道に戻ります」と言って別れたが、入れ違ったはずの老婆がなぜ逆方向のしかも足の速い私より先を歩いているのだろうか。あり得ない。

 

 帰ってからルートトラッキングの軌道を確認すると不思議なことに気付いた。細い道を歩いていたはずなのに行きと帰りの軌道がずれている。

 

#拡大してみると明らかに軌道はづれてクロスして二重線を形成している。細い道なのに同じルート上を通ってないなんて過去の経験から起こりえない事である。

 

#周山街道にようやく戻ってきた。不思議なこともあったが、予定通りのコースをクリアできて目的を達成した。素晴らしい景色に出会えて長距離をよく歩き満足な登山でした。

 

#実はこの次の登山でさらに不思議なことがあった。滋賀県の比良山系で神爾の滝から蟻地獄を経て北比良峠に上がる危険なコースでのこと。蟻地獄は既に崖崩れで崩落しており存在しません。

 

 途中の崖っぷちのトラバースで大きな倒木を跨いで潜り抜けようとすると何かにリュックが引っかかって前に進めないのです。4回ほど繰り返してもリュックをガッチリとつかまれて一歩も前進できないのである。リュックにはカバーをかけて、アームベルトのところにも隙間もなく枝が引っかかるわけもないのになぜだろうと考えた。不吉な感覚が襲ってくる。今日は進むと死ぬかもしれないから戻ろうかと考えた。結局、2分程考えてもう少し行って早めに戻る事に決めた。すると今度はすっと抜けた。

 

 この日は生きた心地がせず、死ぬ日かもしれないと考えながら結局、北比良峠の直下まで凍結した斜面を上がって、これ以上は無理と考えて引き返したが、急斜面を50mほど上がっていたので滑落せずに降りるのもやっとであった。下山路も厳しいコースであったが何とか無事に下山できた。前回の婆さんさんは「次の登山は気をつけなさい」、「行くな」と教えに来てくれたような気がしてならない。

 

 この3年間、大きな事故も無く125回の登山を経験できた。厳しい山中だけで約1300km歩き、累積標高は約130000m上がって下りたことになる。最後に山の素晴らしさと同時に怖さ、厳しさと不思議も経験できました。もう登山靴を置いても良いかなと感じています。

 

 海も山も素晴らしいが、可愛いmocoのためにも安全第一でいきたいと感じています。

 

 

| 22:58 | - | - | - | posted by kida |
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